飼い犬の運命は飼い主次第?飼い殺し状態の犬への対応

1970/01/01

放置され、飼い殺しにされている犬は全国各地で本当に多く存在しています。そのことに気がついた近所の方ひとりひとりが保健所に通報、もしくは飼い主に助言をするなどして、動物の現状を改善してあげましょう。
もちろん飼い主によっては保健所が指導をしたことに腹を立て、動物の状態を悪化させる危険性もあります。
慎重に、辛抱強く、臨機応変に対応していかなくてはなりません。
 
首都圏のとある地域で飼い殺しにされている犬の相談があり、相談者を中心に取り組みました。
以下の文章はその経過のレポートです。
 

レポート

2004年の年が開け、しめ飾りがそこここに飾られていた1月の頭に、ふと、悲し気な犬のクンクン鳴く声が近所から聞こえてきた。声に導かれ、いってみると、いつもその前を通っていたお宅の裏庭のスペースに一時期大ブームになった犬種が短い鎖でつながれていた。
その裏庭には糞がいっぱいで、犬はやせており、爪は長く伸びていて明らかに散歩をさせていない様子だった。そしてなにより空腹だったようで、餌を与えると手を噛み付かんばかりにがっついて食べた。
 
この時点で飼い主が世話をしていない虐待ではないかと感じ、それから1週間様子を観察しつつ餌を運んだ。犬は毎日餌にがっつき糞も片付いていなかったのでARCに通報し、また保健所にも通報して話しをきいてもらう事にした。
 
保健所の担当者が話を聞くと、奥さん曰く、そのお宅の一番かわいがっていた御主人が亡くなり、保健所にだそうかと検討しているところだったとの事で、それなら愛護団体を通じ、もらい手をさがしますよと私自らそのお宅へうかがった。
犬を手放すつもりなら、こちらで引き取るし、飼うなら散歩など手伝いますと話してみたところ、通報されたという不快感と愛護団体を名乗った不信感なのか、息子と検討するからというので犬を保護することはできなかった。
 
その後餌やりと糞の始末には改善がみられたが相変わらず短い鎖につないで散歩などしていないようだった。後日またそのお宅に行き犬を手放すのかと問うと、きちんと飼うし、面倒はみるからと言われたのでまた様子を見る事にした。
 
その後1ヶ月あまり経つと、また餌やりがお留守になったらしく犬が空腹がっていたので、ARCの方と話しをしにうかがい、そのお宅の息子らしき人物に散歩をしてほしい事、餌をきちんとあげてほしい事、鎖はもう少し長めに繋いでほしい事等を伝えたが、聞く耳を持たないようすだった。
そこで再び、保健所にこれまでの事を伝え、飼い主への指導をしてもらうよう要請。
 
しかし保健所の担当者が実際に飼い主と話しをしに行くまでの間に前後して、その犬の散歩をはじめたらしく近所で散歩している様子がみられるようになり、犬の世話もだいぶ積極的にし始めたようで、その前の話し合いとの相乗効果だったのかもしれない。ともかく今は、状況改善が進んできて、犬も穏やかな表情となってきているのでそれがきちんと続くことを祈りつつ見守ろうと思う。