活動の歴史:有珠山救出活動

有珠山噴火前夜、動物問題を軽視?

3月27日
火山性地震が増え始める。

関係3市町が対策本部を設置。
住民170人が自主避難する。私達は残念ながらこれらの情報を入手するだけのネットワークも人脈も培っていない。
もし、この時点で大規模な避難指示が出されると判断できたなら、ためらうことなく、ARCは現地にとび、「避難するときは必ず飼育動物を連れて一緒に避難して下さい」等と言ったと思う。
しかし、私達も、他のグループもこれらの情報をもっていなかった。
道庁の関係部署はこの時点で北海道獣医師会と連絡を取り始めた、という。だが、関係3市町は、避難勧告に際し、連れて避難するように、とは言わなかった。どれほど緊迫していても、我が子や年老いた家族を置き去りにする者はいない。
まして、鎖に繋ぎっばなしで、室内に閉じこめたままで……。

3月29日、緊急火山情報第一号が発表され、9000人余が避難、3月30日、震度4を含む有感地震が2454回も発生し、誰もが大噴火を覚悟した。3月31日、午後1時、23年ぶりの噴火が始まった。
避難住民は実に16000人を超え、虻田町全体が無人と化した。町役場自体が隣町の豊浦町に引っ越した。悲惨な、目を覆いたくなるような現実はここから始まった。

<ARCとして、被災動物救助活動を決定>

避難指示が拡大された30日夜、避難地区の動物たちが心配だ、とARC事務局が感じ、緊急行動のための情報収集や現地の人脈を探したが、混乱しているようで確度の高い情報は得られない。
翌31日、噴火したことをテレビで知り、すぐ、現地に行くことを決め、同時に、各理事に被災動物救助の活動に入りたい、とFAXし、航空券の手配をする。雲仙被災動物を救う会の今井代表から電話をもらう。
彼も31日、北海道庁などに宛雲仙の経験に基づく申し入れを行っている。31日昼、ARC事務局に、阪神大震災で一緒にテント村を張り、被災動物のために活動した札幌・青山さん(この5年間音信が途絶えていたが、……)からメールが届く。
いつくるのか、どう動くのか、などなどと。 

翌4月1日、仕事の段取りをつけ、インターネットで一緒に行動する人を呼びかける。
4月2日、JAL第一便を取り、午前5時、事務局の宮田スタッフと合流、千歳空港へ。
そこで青山さんたちと一緒になり、レンタカーで出発、午前9時数分だった。道央自動車道路、一般国道37号線で伊達市に入る。
所要時間は1時間30分だった。青山さんの友人で伊達市在住の、水谷さんのしゃれたtearoomに着いた。
伊達市で「小さな動物の会」をやっているという。その時、携帯電話が鳴り、インターネットの掲示板でみたという、室蘭市の一戸さんとさらに合流する。6人は自己紹介も程々に車3台で、舟岡町に出来た北海道獣医師会運営の「有珠山動物救護センター」と伊達市役所内の「伊達市災害対策本部」、3つの避難所を見てきた。

また、避難勧告区域に置き去りにされた動物たちの様子を知るため、「伊達市災害対策本部」にいくと、伊達市は置き去りにされた動物のリストとそれらを地図に落とし、飼い主と一緒に時間を区切って連れにいくこととし、第一陣が出るところだった。
飼い主が同行しなかったり、放浪していたり、の動物たちには、大量のペットフードを置いてくる、という。想像よりも伊達市は被災動物への対応が進んでいると感じ、少し、ホッとする。ただ、地域が「伊達市有珠」に限定されていたので、その他の、一番危ないとされる洞爺湖温泉地域や虻田町などの動物たちがどうなっているのか、全く情報が得られなかった。

一緒に避難した動物たちは外に繋いだり、車の中に置いたり、しているとのことでしたので、避難所になっている「武道館」やカルチャーセンターなどを回ってみたが、1頭が繋がれていただけで、犬の鳴き声も姿も確認できなかった。 

「伊達市や北海道獣医師会の動物救護センターはよくやっている、私たちは行政や獣医師会のサポートとチェックをやりましょう、それでいいよね、気になるのは、一番ひどい虻田町などの置き去りにされた被災動物だね」というのがこの日の6人の結論。東室蘭駅で札幌の2人と別れ、ARCの2人は室蘭のビジネスホテルに一泊。

<4月3日(月)、放浪犬問題で動く>

放浪していたオス犬を警戒区域付近で保護、有珠山動物救護センターは預かりを拒む。
どうして?事態急変。予約キャンセルし、申入書を作成・リリース!

翌3日、「繋いできたら死ぬかもしれないので放して来た」飼い主が多く、その犬たちの保護と、そういった犬たちが自力で脱出してきた場合、野良犬と間違って殺処分にされることのない様に、また、長期化した場合、繁殖した子犬も殺される事のない様に、所轄の胆振(いぶり)支庁と室蘭保健所に申し入れに行く。
「避難地域を含む行政区で捕獲されたり引き取ったりした犬猫は殺処分しないで欲しい」との申し入れを行い、再び、伊達市の北海道獣医師会の「有珠山動物救護センター」に、室蘭の一戸さん、伊達の水谷さん、ARCの私たちの3台の車で行く。もう大工さんが工事を一部終え、猫たち、犬たちがボランティアにケアされている。
報道関係者もたくさん来ている。もうここに預けられる被災動物たちのケアなどは大丈夫、と確信して、気になっている虻田町に行けるところまで行ってみよう、と3台は37号線を走る。
検問所で阻止され、Uターンして数百メートル行った、長流川(おさるがわ)橋付近でシバ系の犬を発見、5人がかりでどうにか保護し、有珠山動物救護センターに一時預かりをお願いに行く。

応対した2人の獣医師は、
「①ここは獣医師会の施設であり、
②行政が避難勧告した地域の避難住民の飼養動物であって、その飼い主がみずからで連れてきて諸手続をした場合だけ、避難期間に限り無料で保管すること、
③飼い主の判明しない(鑑札をつけていない)犬や迷い猫などは預からないこと
④今は一時預かりの余裕があるが、虻田町の犬猫たちが来るようになると困るので」などと説明し、私たちが保護したシバ系オス犬の一時預かりを断りました。私たちは、大きなショックを受け、急遽、対応を協議。その結果、

・明日、もう一度、道獣医師会や道庁や伊達市などに働きかける、
・私たち自身で被災動物のための一時保護施設、動物のための市民シェルターをつくることも検討する、
・これらをEメールやインターネット上の掲示板に書き、多くの人々からも北海道や北海道獣医師会などに「所有者の判明しない、鑑札のついていない犬」も動物救護センターに一時保護していただきたい旨を電話やメールやFAXで働きかけて欲しい、と呼びかける。
・保護したシバ系オス犬の飼い主を見つけるため、チラシをつくり各避難所に配布する。この犬は、水谷さんが一時預かりする。などを決めた。また、同時に、この問題を解決するため「有珠山被災動物ネットワーク」(仮称)を立ち上げる準備に入ることも話う。 

申し入れで、実質上受け入れを開始。

放浪犬の保護者が一時的な仮飼い主となることで道獣医師会は、実質上受け入れを表明

動物救護センターでは、「はいはい、目を通しておきます。それじゃ。」と言って、責任者の獣医さんは、中へ入って行く。
受け入れがだめな場合でも、飼い主からの預かりは獣医師会、飼い主の定かでない犬は私たちという風に役割分担をして協力し合ってやっていこうと思う。現に道獣医師会のお陰で避難所にいる人たちは助かっているのですから。
でも、代表の獣医さんは私たちが保護した犬を連れて行って以来、私たちを拒否するようになってしまいました。(5月8日にご挨拶に言ったときは氷解していました) 

私たちの申し入れに、獣医師会は、飼い主不明の動物を預からないという主な理由が、終息宣言後も引き取り手がなかったら困るというだ。保護した人が、仮の飼い主になり、本来の飼い主を探す、それで、最終的に飼い主が現れなかった場合は引き取り里親を探すなどの方法なら、預かってもいい、というような見解だ、と間接的に聞く。 

私たちは、もともと、道獣医師会と対立しようなどとは思っていないから、この放浪犬の、「有珠山動物救護センター」預かり問題は原則的には解決の方向となった。 

この問題は、のちのち、感情的なしこりを少し引きずるが、もっとも早い段階で受け入れの方向で解決したため、放浪犬だけでなく、置き去りにされた動物たちの強行救出の際も、救護を受けられ、本当に良かった、と言えます。

関係3市町、殺処分の一時的凍結を約束 

次に私たちは申し入れ書②に関する殺処分の停止を求め、伊達市総務部環境衛生課を訪れました。衛生課の係りの方によると「当面の間、殺処分ならびに野犬掃討ということは行わないが、保護した犬を置いておくスペースの問題もあるので、情勢が落ち着いたら、すでに捕獲した犬に関しては広報などを使い、市民と密に連絡を取り合って飼い主を探すように勤めるが、鑑札をつけていれば簡単に飼い主を特定する事が出来る。そのための鑑札なのだから。
それでも音沙汰の無い犬に関しては、野犬とみなし処分する事になる。しかし、出来れば殺したくはないので、一頭でも多く里親になりたい人に渡すようにしている」と述べる。
しかし、期間を明確にすることはできない、書面にての回答は難しい、という。「申し入れ書」を手渡し、私たちが保護した犬のポスターを貼って帰る。

北海道自然環境課動物係、虻田町役場、壮瞥町役場には、 
郵送にて「申し入れ書」を送る。後は回答待ちということになります。(結局、この回答はどこからもなかった) 

私たちが保護した犬仮の名を『オサル』。 長流川(おさるがわ、のオサルです)のポスターをコピーし、回覧板などで回してもらおう、と市役所に提案するが断られる。「じゃあ、この犬を保護しているという事を長和町の方たちに知らせるにはどうしたらいいですか?」と聞くと、方法はないと誠意がない。私たちは仕方なく、各避難所やJA農協売店などにこまめに貼付する。「オサル」を預かってもいいと言う家へ夕方連れて行く。 
係留用のチェーン、散歩用のリード、ドッグフード、など、必要なものはこちらで用意すること、また、狂犬病予防接種代金もこちらで持ち、金銭的な迷惑はかけないことを約束する。この日、宮田ARCスタッフは、山回りで洞爺湖を外回りして豊浦町へ行ってきました。(以上、初回有珠山現地調査&行動)

私たちNPO法人ARCは、この時点で、有珠山噴火に伴う被災動物のための活動が最低でも1,2ヶ月は続けざるを得ないと覚悟し、有珠山被災動物特別会計をつくることとし、以下の特別ご寄付のお願いをいたしました。

現地への交通費、レンタカー費用、通信費、等に使わせていただきます。会計報告並びに残余金については、理事会で決定する他、窪田監理人の監査の上総会で報告・承認を得るほか、インターネットで随時公表し、いつでも明細の閲覧に応じます。 
なお、このような自然災害に伴う特別会計の寄付金は、一般会計よりも高い透明性の確保が求めらる、というのがARCの基本的な立場です。この会計は
①あらかじめ、どういう支出内容をみとめるか、残余金が出た場合どう処理するか、を明らかにし、おおまかな支出項目とその具体例を挙げ、残余金の処理ぐらいは呼びかける段階で明らかにし、
②収入については、寄付金の受け入れ口座をできるだけ専用の郵便振替口座とし、振り込み人のプライバシー保護以外のすべての明細を明らかにし、
③すべての支出内容の明細を、その裏付けとなる領収書そのものを含めて、閲覧要望者に見せることです。
これらの会計に関する、3原則を約束しない団体には寄付しないか、寄付する場合、不明朗に使用されても異議を唱えない覚悟が必要です。 

有珠山被災動物に関して北海道獣医師会がインターネットで寄付者名と金額のすべてを公表していることは評価できることです。ARCは、HPで収支を公開しています。

<焦点は虻田町!の被災動物> 

有珠山被災動物実情調査報告(2回目:4月14日から17日)

<派遣:藤枝理事&臨時スタッフ三坂> 
4月14日(金)、格安パーキング(前回のイエローパーキングは2泊3日で8000円、今回は同じ期間で5500円)に車を預け、羽田発の早朝便で千歳空港に飛ぶ。
被災動物を救助する可能性があることから、レンターカーはボックス型を借りる。
道央高速自動車で一路伊達市に向かう。
前回同様、「小さな動物の会」のtearoomに立ち寄り、大体の状況や地理を教わって、開通したばかりの国道37号を走り抜けて虻田町に入る。虻田町災害対策本部は長万部寄りの隣町・豊浦町にある。同本部の被災動物担当の真屋さんに虻田町の被災動物たちの現状を聞く。
エサやりは4月8日から始めている、4月11日からは2,3人で繋がれている犬などの救助をしている、(私たちが話しているときも)2頭が救出されてきた。
これまでに犬19頭、猫3匹を救助したと話してくれた。ただ、その内の一頭は、鎖がからまって死亡していたことも教えてくれる。虻田町で把握している犬数(行政数=狂犬病予防法で登録されている数?)は190頭ぐらいで、そのうち50頭が避難住民とともに避難中、いまだにつながれていたり、どうしてきたか定かでない、など情報がつかめていない犬は、130頭前後、だという。(北海道新聞は340頭、と報道) 
飼い主不明の犬は伊達市の動物救護センターで預かってもらっているし、飼い主が連れてきたペットは避難所付近で預かっている、ともいう。 

二つの避難所を実際に見て回った。
一つは、豊浦町のエイペックス社員寮の避難所、屋外に犬が5頭、繋がれて避難していることを目で確認、さらに、連れてきたペットのことで避難住民同士でトラブルが発生し、そのことについて話しあっている最中だったため、私たちARCの2人もその話し合いに参加させていただく。よく工事現場などに仮設されているスーパーハウス2軒を犬用避難スペースに充てることとなる。
また、啼く犬などは自家用車に置いて飼い主が一緒に過ごす、なども実施されている。 

その日は、豊浦町にホテルや旅館はとれず、長万部市のホテルに泊まる。 

翌15日(土)は、虻田町の避難所、長万部市スポーツセンターを訪れた。
受付の対応は良くなかった、以前に別の動物のグループが訪れていてちょっとした混乱があったようで(動物団体に対する)警戒心が強く、避難住民の間では「動物どころではない」という雰囲気が漂っている。 
Iさんという避難民の方がこっそりと話してくれた。『自衛隊や警察の方たちに置き去りにされた被災動物の救助をお願いする署名を集めてみようと思っている』と。 

ここは、おとなしい犬猫なら避難所内で一緒にいてもいいとのことで、数頭は見かけた。外には10数頭は繋がれていたし、車のなかにも何頭かは避難していた。 
「ウロウロしている犬がいる、もっていくと処分されてしまうのでしょうか」との電話に、虻田町対策本部は、はっきりと「殺したりはしません」と対応していることも避難民の人からの話で確認できた
。虻田町の被災動物たちに対する対応は、やれることを精一杯やっている、私たちが助けて欲しいんですよ、という感じ。町全体が避難しているわけで、これ以上、私たちが虻田町に動物たちのために動いて欲しいというわけにはいかないのではないか、との思いをもつ。
住民のいのちや財産や生活基盤を守ること、さらに避難所暮らしのクオルティの向上が行政として最優先に求められている現状がある以上……。
伊達市も前回とは相当異なり、避難区域の地図に被災動物たちの状態を落とし、対応している、との印象でした。伊達市の担当者は、私たちの問い合わせに対して「危険区域も含めてすべての犬猫は保護しています。動物についてはやるべきことはやりきっています」とのいい方をしました。
確かに、避難住民を抱えている当該市町村(北海道や国レベルは別として)の行政として、動物のための対応はこの辺が今の限界ではないか、という理解をもつべきではないか、とも思う。 

放浪中の2頭の犬を保護。 前回の獣医師、なんとか預かってくれる。 

午後2時ごろ、国道37号線を伊達市に向かって走る。
何頭か放浪している犬を見かける。車を止めてエサ(ジャアキーなど)をやりながら、できるだけ多くを保護しようと試みる。集まった4頭の内、2頭は逃げられるが、2頭(ハスキー系、仮称アワワ&黒い犬、仮称ボノ)を保護する。
新しく開設された伊達市竹原の、北海道獣医師会の第二施設、有珠山動物救護センターに預かっていただくため向かう。対応されたのは、前回お会いした獣医師さん、インターネットに情報を流すなど『汚い』手をつかって名指しで攻撃された、個人的な感情からもARCの保護した犬は預かれない、自分たちでさっさとシェルターでもつくってやってください、と剣もホロロな対応。 

藤枝理事たちは、必死に「ARCに至らない点はあったかも知れないし、皆さんの立場を苦しいものにした点もあったかも知れないが、この犬たちに罪はない、なんとか預かって欲しい」と頼む。
最初は頑なだったその獣医さんも徐々に軟化され「ここでは受付できないので、第一救護センターの舟岡町に行って下さい。預かるよう電話しておきますから。でも、今回だけですよ」
との対応となり、2頭を連れて舟岡町へ行く。(その獣医師さんには私からもお礼の電話をしました)舟岡町の受付のボランティアの方々は本当に感じが良く、「藤枝さんが仮の飼い主として登録」し、2頭は動物救護センターの保護動物となりました。ポラロイドカメラで2頭の犬たちの写真を撮り、その写真を小さな動物の会に預ける、小さな動物たちの会では、それらを拡大し、特徴を書き、各避難所のFAXに送信し、飼い主を探してくれる労をとってくれるという。前回同様心から感謝。 
焦点は洞爺湖温泉街の動物たちだ! 有珠山被災動物救助のための3回目の現地調査&直接行動

派遣スタッフ:宮田&三坂

洞爺湖温泉街に犬20数頭、猫60数匹が閉じこめられたり、鎖に繋がれたりして、置き去りにされていることがはっきりしてきた。
ARCは、場合によっては、スタッフの現場判断で封鎖ラインを突破して、強行救出することもありうる、との結論を出し、4月19日、宮田事務局スタッフと前回派遣した三坂さん(今回は個人)を送った。
二人は、いろいろな準備を2日間で行い、避難所の住民から玄関のカギと委任状を受け取り、4月22日強風と豪雨の中、警察の封鎖線を山中から迂回して突破し、3週間も立ち入りを禁止されている町に入り、死亡した犬猫達を発見するとともに、犬3頭を救助、大量のエサを置き、さらに、秘かに帰宅していた男性一人も発見して、警察当局に出頭した。
以下は、インターネットにリリースした、緊迫した内容(22日リリース分、一部訂正)

ARC有珠山被災動物の緊急情報!

家中の犬は1頭だけ生きていた。
死んでいる犬たちも。外の犬達は衰弱しているが、生きていた!
最危険地域に。えっ?!犬猫だけでなく、猫と一緒にヒトもいた。
洞爺湖温泉街の犬猫救助を実行!犬3頭を救助。 猶予はありません!
すぐに被災動物救助を!
(1)昨21日、洞爺湖温泉街の避難民数人とともにARCスタッフ2人は、置き去りにされた犬猫の救助を警戒中の警察官にお願いしましたが、受け入れられませんでした。刻一刻と迫る犬猫たちの救出をスタッフ2人はついに決意し、本日、強風とどしゃ降りの中を救出に向かいました。 

(2)22日早朝7時ごろから準備・行動を開始、どしゃ降りと強風の中を歩き始め、午前9時ごろ立ち入りを制限されている警戒区域に入る。現地は雨で降り積もった火山灰がむかるみとなっており、膝上ほども埋まりながら、歩くため、100m進むのにも30分以上かかるような状態。 

(3)やむなく置いてきた犬猫たちを救助するため、避難住民からカギと委任状を受け取り、それらの家々を回る、途中の両脇の、動物たちの気配のする所も除き、持参したえさと水をおく。水道は断水している。約60軒ほどの家々を廻ったが、中に入ることができたのはカギを預かった5,6軒ほど。室内に置かれていた犬たちは1頭が生き、あとは死んでいる。逆に外にいたものはほとんど生きていた(雨水などを飲んでいたためと思われる)。 

(4)猫の死骸は見当たらず、何匹も生きているのを見つけたが捕まえることができない。持参した水を各所を廻り置いてきた。 

(5)この後(18時頃)に国道230号線の通行止めの所から壮瞥町側に保護した犬3頭を連れて向かう予定。その際逮捕されることもあると思われるため、『今後のことをよろしく』とのことだった。 

(6)保護した犬たちを動物病院に連れていく手配は、今回救出依頼をした飼い主の一人であるG(長万部スポーツセンター)が行うこととなっている。(以上が第一報) 

(7)噴煙口からわずか数百メートルの洞爺湖温泉街の住宅に、40才ぐらいの男性が生活しているのを発見、猫4匹と一緒にいる、避難するように、言っても動こうとはしない、どうしたらいいと。か、との切迫した様子の第2報が入った。午後3時30分頃のこどうしてそんな危険な場所にいるのか、どうして、スタッフはそこに入っていったのか?を聞く。彼らの話を要約すると、長万部市の避難所にいる老夫婦から「猫4匹が置き去りにされている、できれば救助して欲しい」、との要請を受けた時、その老夫婦がぽつりと、「息子がいなくなった。そこにいるかも知れないので一緒にみてきて欲しい」と言われた。 

(8)スタッフたちは、洞爺湖の月浦方面からぬかるみを歩いて深部に入り、そこで老夫婦の息子に出会ったわけです。積もった火山灰が強風と強い雨で膝うえまでのぬかるみとなった道をその息子さんの意志に反して連れ帰ることは出来ず、警察や自衛隊に救助を求めることとし、スタッフたちも帰路についた。連絡を受けた事務局は、北海道新聞などマスコミ各社に連絡し、ヒトの救助をお願いすると共に、同様にエサと水をやり、鎖をはずすなど自由にした犬猫たちの救助も強く要請した。 

(9)噴火口から300mぐらいの最危険地域にいた、40歳ぐらいの男性と猫4匹は今日、明日中にも救助されるだろう。(実際は4日間後)警察や災害対策本部が人命最優先で救助することは間違いないから。 (10)家の中に置き去りにされた犬たちは、水道の断水や食べ物がなくなったことで3週間以上生き延びることなど不可能だった。カギと委任状をもらってARCのスタッフたちがどうにか救助に駆けつけたとき、その家の中の犬たちは1頭が生存、2頭が死んでいた。動物の気配で障害物がなく接触することができた外に繋がれていた犬たちはほとんど生きていた。しかし、衰弱はひどいこと、自力で歩くことができないことなどで、スタッフはエサと持参した水を置いてくるのが精一杯だった。 

(11)ARC事務局は、衰弱し、このままでは死んでいくしかない被災動物たちをすぐに救助していただくよう、電話やFAXで動いた。これまでも連絡を取り合ってきた雲仙被災動物を救う会やNPO法人ねこだすけ、北海道動物保護協会、さらには民主党(有珠山災害対策本部)などに働きかけるとともに、北海道、朝日、毎日、読売、東京、各テレビなどマスメディアにも連絡を取った。衰弱し、死だけしかないような被災動物の実情を何とかして欲しい、と。 

(12)また、ARCのスタッフたちは、3.5kmの道のりを3時間もかけて戻り、国道230号壮瞥町側の封鎖線付近で(逮捕覚悟で)警察官の任意同行に応じた。抱いてきた3匹の犬(そのうち1頭は極度の衰弱しており、パトカーで伊達動物病院に緊急入院)は北海道獣医師会の動物救護センターに預けられた。 

(13)ARC事務局は、スタッフ達の釈放と休養を求めて、弁護士に連絡を取るとともに、いろんなチャンネルで交渉を行う。 

(14)最後に、一人でも多くの人々が、緊急な洞爺湖温泉街をはじめとする被災動物の全頭救助を政府系動物愛護団体や国や北海道などに要請するとともに、ARCスタッフの今回の行動に対する支持と支援を求めた 

スタッフ2人は、事情を聞かれただけでした。

三坂さんから、特に以下の訂正が入る。 
①室内の犬すべてが餓死していたわけではない。今なら、なんとか、間に合うと思う。 
②自分達2人は、どういう経路で避難勧告地域に入ったのか、残された人を救助するために車は通れる状態か?などは聞かれたが、約4時間後にホテルにけがや逮捕などされず戻ってきた、とのことです。この件で、深夜まで動いていただいた、民主党有珠山災害対策本部のKさん、東京の弁護士関係者、ありがとうございました。

【強行入所したことに対する諸反応】

HP上の23日付日誌は以下のように記載 
ARCに対するご支持、ご支援について 
洞爺湖温泉街に入った22日から事務局の電話はほとんど休みなく、鳴っています。 虻田町災害対策本部や道警察から、「二度と警戒区に入らないよう、避難住民をあおらないよう」という申し入れを受けました。 
私たちは、避難住民のなかに入り、あおったり、委任状集めをしたわけではありません。私たちの存在を知った避難住民の方々の数人が集め、2人に依頼したのです。そう事情を説明し、「まだまだ残されている犬猫たちがいるのですぐ救助をお願いします」と申し上げました。 
マスコミ各社などからの問い合わせも多数あり、宮田、三坂の2人は対応に追われているようです。テレビや新聞などで知った人々からのご支持の電話やFAXやメールが多数届いています。 
それらの方々からの、救援物資やご寄付の申し出についてですが、避難住民のペット預かりについては、伊達市内の2カ所の有珠山動物救護センター(北海道獣医師会運営)が行っており、私たちは現時点では行っていません。従いまして、私たちへのご支持とご支援は、今回のような(三度に渡る)被災動物のための直接行動や申し入れや改善要望などが、被災動物たちにとって必要である、と賛同され、ARCを支援してあげよう、応援してあげよう、という趣旨で受け入れさせていただきます。その場合、下記の郵便振替口座にご入金いただければ嬉しいかぎりです。(本当に助かります!) 
この特別会計の支出項目は、
1.被災動物たちのエサ代やリード等、
2.被災動物の医療費(含む必要な不妊去勢手術費)並びに里親関係費用、
3.別個に被災動物のためのシェルターを建設する場合の諸費用、
4.現地への&現地での旅費宿泊費、
5.現地との&現地での通信費、に限定して使用します。派遣スタッフの食事代などどこにいても支出する費用や日当など(休業補償費含む)には支出しません。 

4月24日、西川さん、死に直面している被災動物救助のための国会行動を提起、道庁は、危険地域の被災動物救出を自衛隊などに要請せず、と回答。 
朝からいろいろな情報が飛び交う。熊本県に事務所を置く『がんばれ動物クラブ』の西川さんからFAXが入る。「室内に閉じこめられている犬猫たちは死と直面している、もう助けられるのは今しかありません。国会へ、総理大臣へ、助けてくれるよう直訴しよう」という激しい内容。彼女は、阪神大震災の時、私たちARCとともに共同ネットワークをつくり、東灘区本山交通公園のテントのなかで3ヶ月余をがんばり抜き、被災した動物の救助・保護を誠心誠意行った3人の常駐スタッフの一人。 
今回の有珠山噴火でも最初から、10日間ぐらいなら現地に張り付く、と言ってくれた一人でもあった。ARCはこの呼びかけに基本的に賛同なので、すぐに事務局を通じ残り5人の理事にARCとして取り組むことの賛否を問いかける。 

午後2時頃、雲仙の今井さんから「今、未確認情報だが、北海道庁は警戒区域の、残され、死に直面している、動物たちを救助しない決定をしたようだ」との電話。さっそく、マスコミや政党関係のチャンネルを通じて事実確認。
2時間弱後、「北海道庁は明日午後1時に、北海道動物保護協会の平井さんと会うことになっている。その席ではっきりと、最危険地域(洞爺湖温泉街など)の動物たちの救助をしないことを伝えるようだ」との確度の高い情報が得られる。平井さんは、今井さんや私たちが被災動物救助のために自衛隊の出動を要請している37団体の窓口の女性。やはり、北海道庁は警戒区域の動物救助に自衛隊の出動要請は無理だ、との判断なのか、と改めて痛感する。 

 宮田スタッフが最終便で帰京する。(3回目のARC現地調査&直接行動)