事例5:大和市 ペットショップP トリミング事故

1970/01/01

被害猫 ♂ 2000.6.10生まれ

―経緯―

2月1日 午後7時頃ペットショップPにトリミング予約。
2日午前10時頃、店長とトリマー1名で自宅(神奈川県大和市)に迎えに来る。その時の約束、猫は暴れる子がいるので、暴れたらトリマー途中でも自宅に戻すと言われたので了解した。
11時頃、猫がトリマー中に暴れ、トリミング台から飛び降りた。その為、首輪とリードをつけてトリマー再開したが、また台から猫が飛び降りた。その時リードが短いため首を吊った状態になる。トリマーはパニックになる。ペットショップから、ペットショップかかりつけの獣医に電話連絡。電話越しでの応急処置のみ。
死亡。死亡した後もトリミングを続ける。毛玉はなくなるが、硬直が始まっていたので片目は半開きのまま。
11時50分 自宅に事故の連絡がはじめて入る。すぐ駆けつけたが、店では通常通り営業。他の客への対応が終わるまで、猫に会えなかった。最初店長のみ謝罪。トリマー2名を呼び、オーナー共々も謝罪させる。
猫1時30分 遺体を引き取る。
店長とオーナーが自宅にきて謝罪。事故を起こしたトリマー師2名は来ない。
 
ペットショップPはトリマー協会等に加入はしていない。但し、神奈川県動物保護センター(同平塚市)に営業許可をもらっているという。トリミングを担当したトリマーは、普段勤務しているトリマーが休んだため、店長の友人に頼んだトリマーであり、トリミングの資格を持っていない。
神奈川県動物保護センターに電話する。担当は業務課保護班の杉島さん。同センターは、営業するにあたっての指導はするが、トリマーのことなどはセンターでは指導しないので、店と個人で話し合いをしてくれとのこと。営業許可を取り下げるのは不可能とのことだった。

その後・・

ARCは、動物病院問題と同じように、事実確認会開催の要請をペットショップへ送付しましたが、Sさんの元に「損害賠償をする」旨の通知書(下記参照)が内容証明郵便で届きました。
 
損害賠償だけで済まされる問題ではなく、より明確な責任追及と再発防止を求める必要がありました。事実確認会の開催を再度、上記通知書を送付してきた行政書士を通じて要求し、承諾を得ました。

事実確認会を開催

6月5日、事実確認会を開催しました。出席者 ペットショップPオーナー、店長、行政書士Nさん(ペットショップPサイド)、相談者Sさん、ARC2名)
ペットショップPは全面的に非を認め、Sさんの言い分が事実であることが確認されました。
ペットショップPは、Sさんの精神負担も含めた損害賠償額の提示を約束しました。また、Sさんは、営業停止を要望しており、それに対してペットショップPは猫のトリミングを中止しました。また、経済的理由により、生体販売も中止になっているそうです。(犬のトリミングは店の名称を変え、継続していくという)以下はペットショップPから事実確認後に届いた手紙です。
 『ペットショップP 代表U
前略、平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。先日の話し合いを踏まえて、当方としましては、反省と謝罪の意味を込めて下記のように改善・解決を図りたいと思います。
 1.猫のトリミング及び販売に関しては、現在も中止しているが今後も行わない。
2.緊急時のためのマニュアルを作成し、社員にも徹底する。
3.緊急時の連絡網を整備し、社員の見える場所に掲示する。
4.緊急時にかかる医師に関しては、近くの意志に委嘱する。
5.S様への慰謝料及び侵害賠償として、金20万円を支払う。
 尚、慰謝料及び損害賠償金の金額に関しまして、S様のご要望があれば、できるだけ、ご要望に合わせたいと思いますので、ご連絡下さい。
 以上、よろしくお願いします。』

トリミングについて

トリミングは飼い主の趣味の一環です。
そこに動物を預けるということは、動物にとっては大変不安なことです。動物が負担であるそぶりを見せた場合、すぐにキャンセルし家に連れ帰るのが飼い主の義務です。
まして、医療行為でもないのに長時間預ける行為は、とくに猫や人見知りをする動物にとっては残酷なことです。
この事件は明らかにトリマーの常識を疑う感覚と大きなミスによる事故ですが、トリマーの資格があるからといって安心できるものではないことを実証しています。
動物を守ることが出来るのは、飼い主自身だけです。


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